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今回は、「火星が舞台のSF映画」を紹介、それではさっそく行ってみましょう!
火星が舞台の映画
地球のお隣さんでもある火星。平均気温ー60度、大気も薄い砂漠の惑星ですが、それでも太陽系の中では、地球からの移住先として有力な候補であり、注目されている惑星の一つです。
実際にUAEでは2117年には火星に60万人規模の街を作り人類を移住させる計画を発表、SpaceXのCEOであるイーロン・マスク氏も2030年に火星基地を作るといった発言をしています。
16世紀の火星観測以降、昨今の探査機による火星探査にいたるまで人類の関心を集めてきた火星。近くて遠く謎に包まれたその惑星は、決して宇宙・SF好きだけではなく多くの人を魅了するロマンを持ち、映画のみならず、小説やマンガなど様々なジャンルで取り上げられています。
そこで今回は、火星を舞台とした映画を厳選。そんな中でも、実際に科学的根拠に基づいていたり、NASAなどと協力したりと、何かとリアリズムを持った作品を集めました。
エンターテイメントよりの火星映画はこちら
1|オデッセイ
公開年:2015年
製作国:アメリカ合衆国
上映時間:141分
監督:リドリー・スコット
出演:マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、マイケル・ペーニャ、ショーン・ビーン、ほか
あらすじ
火星の有人探査計画は猛烈な砂嵐のせいで中止を余儀なくされるが、撤収作業中、クルーの一員であるワトニーは事故で行方不明に。生存が絶望視され、残りの宇宙飛行士たちは捜索を断念して脱出。だがワトニーは奇跡的に生き延びていた。次の探査船が火星にやってくるのは4年後…。
まずは火星映画の金字塔ともいうべき傑作から。見るだけで興味をひかれるストーリーを、主演マット・デイモン、監督は『ブレードランナー』も手掛けたリドリー・スコットときたら面白くないはずはありません。
原作はアンディ・ウィアーの初長編小説「火星の人」。出版社に相手にされず、ウェブで無料掲載していた本作が大ヒットし映画化されました。彼自身、生粋のSF好きで宇宙オタクということもあり、原作から徹底的なリサーチのもと書かれています。
さらに、女性宇宙飛行士トレイシー・コールドウェル・ダイソンによるアドバイスなどもあったことで、俳優たちのたたずまいにも現実味が出ています。
火星の風景や宇宙船、宇宙服などハリウッド大作としての圧倒的映像美が堪能できるのはもちろんのこと、最長4億キロも離れた地球と火星との重厚な人間ドラマにも注目。娯楽だけでなく、学びも得られる記憶に残る一作です。
『オデッセイ』はアマゾンプライムビデオで配信されています
2|キミとボクの距離
公開年:2017年
製作国:アメリカ合衆国
上映時間:120分
監督:ピーター・チェルソム
出演:ゲイリー・オールドマン、エイサ・バターフィールド、カーラ・グギノ、ブリット・ロバートソン、ほか
あらすじ
初の火星有人探査のため6人が送られたが、そのうちの一人であるサラは妊娠しており、火星での出産直後亡くなってしまう。ガードナーと名付けられた赤ん坊は健康上の理由から地球へは行けず、存在すら隠されていた。地球への憧れを募らせながらガードナーはネットで知り合った少女とのチャットに夢中になる。
地球から火星へ行く物語は多数存在しますが、本作は火星生まれの少年が少女と父親を捜しに、地球へ向かうという珍しいストーリーです。
火星のシーンも神秘的で美しいですが、今作での地球のシーンは奇跡のような美しさ。砂漠が広がり人口施設でしか暮らしていなかった少年の見る地球、その視点が合わさることで余計に地球が美しく見え心が癒されます。
きゃしゃで中性的なエイサ・バターフィールドは火星人にぴったり。ゲイリー・オールドマンもしっかり脇から支えることで、優しく温かい物語に深みを出しています。
『キミとボクの距離』はNetflixで配信されています
3|ミッション・トゥ・マーズ
公開年:2000年
製作国:アメリカ合衆国
上映時間:114分
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ティム・ロビンス、ゲイリー・シニーズ、ドン・チードル、コニー・ニールセン、ジェリー・オコンネル、キム・デラニー、ほか
あらすじ
2020年、NASA初の有人火星探査計画で宇宙船マーズ1号の隊員4人が火星に着陸。しかし何らかのトラブルにより3人が死亡、生き残った1人とも通信が途絶してしまう。彼の親友ジムやウッディら第2次探査隊員は、ルークの救出ミッションを志願し、マーズ2号が火星へ旅立つのだが…。
『ミッション・インポッシブル』や『スカーフェイス』など数々の有名作を手掛けてきたブライアン・デ・パルマ監督による本格SF大作。
登場する船はNASAのものに基づいており、映画制作者たちには、製作のため実際にNASAから火星ミッションに関する最新の計画を受け取りました。また2000年代ながら、精巧に作り上げられたVFXも相まって、現代でも十分驚いてしまうようなリアルなデティールを堪能できます。
舞台となったのは2020年ととうに過ぎてしまいましたが、BTTFのようにこんな世界線があったかもと感傷に浸る楽しみ方もできる作品です。
『ミッション・トゥ・マーズ』はアマゾンプライムビデオで配信されています
4|マーズ・コンタクト
公開年:2018年
製作国:ロシア
上映時間:91分
監督:アレクサンデル・クリコフ
出演:アンドレイ・スモリャコフ、アンナ・バンシチコーバ、マキシム・ビートルガン、ほか
あらすじ
着陸態勢に入った火星探査船が大砂嵐に襲われ、司令官チャパエフは手動で脱出艇を切り離すことによりクルーの命を救うが、自らは母船とともに地表へ落下。彼の生存が判明、地球の管制センターでは救援を送るべく奔走し、センターとチャパエフの通信はテレビで生中継されるのだが…。
昨今メキメキとCG技術の向上しているロシア映画。本作も例外ではなく、超大作でないながらも綺麗なVFXで火星、宇宙船、その他小道具を描き出し、それを見てるだけでも楽しめます。
墜落後のサバイバルなど、中盤まではロシア版『オデッセイ』ともいえるような作りですが、それ以降は主人公が耳にする謎の声、悲劇をネタにするメディアの暴走など2つの惑星で進むストーリーは見ものです。
ツッコミどころなどはあると思いますが、SF好きだったら気軽に美しいVFXと火星を見るために見ても損はない作品だと思います。
『マーズ・コンタクト』はU-NEXTとアマゾンプライムで配信されています
5|クリムゾン・プラネット
公開年:2018年
製作国:イギリス
上映時間:94分
監督:ハズラフ・ドゥルール
出演:ケイティー・サッコフ、ジュリー・コックス、レイ・フィアロン、ほか
あらすじ
2036年、火星の軌道上に浮かぶ衛星から火星の地表に探査機が送り込まれ、乗組員のマッケンジーとマックは渋々ながら宇宙船をコントロールするAI“アーティ”を補佐していたある日、探査機は謎めいた未確認物体“キューブ”を発見する。
火星探査ミッションに人類が失敗し、宇宙船のコントロールをAIが握った世界。先のミッションで行方不明となった乗務員の娘が今回のミッションにつく、というお話。
序盤は登場人物も少なく落ち着いた雰囲気のB級SFですが、キューブが登場し、その謎を解き明かしてくうちに一気にスケールアップしていく、SF好きなら心拍数が上昇してしまうような映画です。
『2001年 宇宙の旅』を思い起こさせるような謎のキューブの存在や、AIとの対峙など、火星だけではないテーマが多く含まれている隠れた良作SFとなっています。
『クリムゾン・プラネット』はU-NEXTとアマゾンプライムで配信されています
6|マーズ
公開年:2021年
製作国:イギリス、南アフリカ共和国
上映時間:104分
監督:ワイアット・ロックフェラー
出演:ソフィア・ブテラ、イスマエル・クルス・コルドバ、ブルックリン・プリンス、ネル・タイガー・フリー、ほか
あらすじ
近未来、火星に移住を始めた人類は、各自の居住地=コロニーで生活を営んでいた。夫レザと妻イルザ、幼い娘レミの一家は辺境のコロニーでひっそり暮らしていたが、何者かの襲撃を受け、レザは命を落とし、コロニーはジェリーと名乗る襲撃者に乗っ取られてしまう。ここは本来自分たちの居住地だったと言うジェリーは、3人は奇妙な共同生活を送ることになる。
過酷な火星で生き抜こうとする少女のサバイバルSF。火星が舞台ながらも、難民や暴力といった現実的で身近なテーマも内在する作品です。
『キングスマン』『マミー』のソフィア・ブテラ。『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』で、天才子役として注目されたブルックリン・プリンス。『トレインスポッティング』のジョニー・リー・ミラーなど、注目の面々が集結。
『スター・ウォーズ』シリーズのVFXも手掛けたスタッフの生み出すロボットや、南アフリカで撮影された広大なセットなど、映画内では詳しく語られない火星での生活を映像で想像させてくれるものSF好きには注目の点です。
『マーズ』はU-NEXTで配信されています
7|ヴィンセント・ギャロ/ストランデッド
公開年:2001年
製作国:スペイン
上映時間:95分
監督:ルナ
出演:ヴィンセント・ギャロ、マリア・デ・メディロス、ヨアキム・デ・アルメイダ、ほか
あらすじ
初の火星探査ミッション、船はトラブルで不時着し船長は死亡、5人が生き残った。地球からの救助には2年以上を要するが、食料と電気は不足し2人しか生き残れない事態となる。
火星への不時着後、絶望の中での人間関係を描く本作。生き残るために命の選別をしていくなどサバイバルスリラー的側面を持つ一方、中後半では極限状態の中で火星の中に不思議な場所を見つけるなどSF好きを刺激される展開に。
火星の表面を舞台にしたシーンは西アフリカ沖のランサローテ島で撮影され、火星の内部のシーンはハリウッドのパナビジョン・スタジオで撮影されました。
ふわりと終るラストですが、その美しい風景とともに残る余韻や推察の余地などに、こういったB級SFの面白さがあると思います。
8|ラスト・デイズ・オン・マーズ
公開年:2013年
製作国:イギリス、アイルランド
上映時間:99分
監督:ルアイリ・ロビンソン
出演:リーヴ・シュレイバー、イライアス・コティーズ、ロモーラ・ガライ、オリヴィア・ウィリアムズ、ほか
あらすじ
2036年。人類は火星への有人探査飛行を実現するが、8人の探査隊は、火星での生命体の存在を裏付ける成果を手に入れることのできないまま、地球への帰還が迫っていた。そんな中、ひとりの隊員が採掘した化石から、微小生命体の細胞分裂が確認され、一行は世紀の発見に色めき立つ。しかし、それと接触した彼らは、次々とゾンビと化し…。
本作は、2001年に発表した短編アニメ『Fifty Percent Grey』がアカデミー賞にノミネートされて業界の注目を集め、ハリウッド実写版「AKIRA」の監督候補にもあがったイギリスの俊英ルアイリ・ロビンソンが監督を務めます。
火星でのエイリアン物、ではなくゾンビ映画。ですが、ゾンビ映画としてではなくサスペンス的要素を持もっているため、登場人物の行動などの原因に注目してみると楽しめる作品となっています。
バクテリアはいったいどんな存在なのか、半年間の人間関係はどうだったのかなどを想像してみるのも面白いと思います。
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